パソナ女性幹部育成プログラム第二期。自社の理解を深める

2021年に始まった、株式会社パソナ日本創生大学校主催の女性幹部候補育成プログラム(Woman’s Advanced Program:WAP)。3カ月の間、1週間ずつ淡路島の研修所で合宿して学ぶものです。私は昨年10月・11月、「新規事業創出・マーケティング」の分野で講師を務め、全国から集まった18人の女性幹部候補生と過ごしました。昨年の講義はこちら

好評につき第2期が開催されました。プログラム詳細はこちら。私も2022年4月・5月に、講義をする機会を頂きました。昨年は2コマでしたが、今年は6コマに増えたので、マーケティングだけでなく、情報収集の方法や受講者の3C分析発表なども行いました。意欲的な皆さんの積極的な参加により、充実した時間となりました!

WAPは、ビジネス力、プレゼンス力を学び、社会に貢献できる女性幹部候補を育成する、ユニークなプログラムです。2期となる今回は、16人の受講生が集まりました。そのうち4社は、第1期に参加した企業の方たち。「マーケティング講座の話、先輩に聞きました!期待しています」などの声をいただきました。講座の良さが評価され、後輩や部下を研修に推薦するという流れが生まれているのは、うれしいものです。

マーケティングの視点で考える

今回も、まずはマーケティングの基礎となるSTPや4Pを考えました。受講生の所属企業はB-to-B(対法人向けの事業)が多く、部署も人事や総務、経理などの場合「マーケティングとは??」「仕事内容が、マーケティングと関係ないのですが…」という不安の様子も見られました。いえいえ、経営活動のすべては、マーケティングに関係するのです。それを理解するために、まずはコーヒーを例に考えました。

「スターバックス、コメダコーヒー、セブンカフェ、を最近飲んだ人はいますか?」
「それは、いつ?どこで?なぜですか?」
答えの中に、マーケティングの要素が入っています。

愛用の化粧水。それはどうやって、あなたのもとに来たのでしょう?

さらに実感していただくために、今使っている化粧水ブランドについてワークショップをしました。昨年の講座では「シャンプー」について聞いたところ、18名の受講生が使うブランドは14種類にも上り、多様化するニーズに驚きました。美容院専門のブランドもあり、講座で使うために購入するのに苦労したものです。WAPの取材に来られた日経新聞の記者さんも印象的だったようで、その内容が紹介されています。掲載記事

今回の題材は、化粧水。16名の受講生が使うブランドは、何と15種類!値段も1本500円のものから、20,000円のものまで。入手経路も多様です。今回も入手するのに、大変苦労しました!薬局、スーパー、百貨店、アットコスメのリアルショップ、マツモトキヨシの化粧品専門ストア、Amazon、エステサロン…。あちこちのお店をはしごした結果、「会員制ネイルサロンのメンバーしか買えない」ブランドを除き、何とか購入することができました。全部並べると、壮観です。

なぜその化粧水を使っているのか、いつどこで購入したのかなど、グループで語ってもらいました。利用している化粧水について、皆さん熱くその愛を伝え、盛り上がりました。面白かったのは、値段についての解釈が人により全く違う事。500円の化粧水に「気兼ねなく使えて、妥当な価格」という人もいれば、「5000円でこの効果があるなら、コスパは最高」という人も。その違いを生活習慣や化粧品への想い、価値観などで分析すると、それぞれの化粧品がターゲットとしている層が見えてきます。

自社を理解するために、適切な情報収集を

マーケティングの概念が理解できたところで、今度は自社についての分析です。金融、物流、化学、住居、食品、人材、建設など、様々な会社から派遣された受講生達。お互いの話を聞くだけでも、知識が増えますね。先ほどの化粧水と違って、会社の分析は「愛を熱く語る」というほど盛り上がりませんでしたが(笑)、逆に自社について知らない事も、見えてきたようです。

そこで次に、「効果的な情報収集」についてお話ししました。情報の種類、その活用の意義など。講座詳細は、昨年行った同様の企業研修がありますので、こちらをどうぞ。情報収集の力をつけるには

 

自社の3C分析発表、改めて知るわが社の良い所

連続講座の良さを活かして、翌月「3C(Company:自社、Customer:顧客、Competitor:競合)分析」を、全員に5分で発表してもらいました。1カ月の間、皆さん上司に相談したり、営業部・広報部・人事の採用担当などから情報収集したようです。5分でまとめて伝えるのは、難しいもの。それぞれ苦労しながらも、工夫に満ちた3C分析を発表されました。拍手喝さいです。こんな声が寄せられました。

前回は自社についてほぼ無知の状態でしたので、戻って関係部署に行って話を聞きました。今まであまり関わってない部署の人と、マーケティングの話をすることができて良かったと思います。

自社について、丁寧に見つめなおすきっかけとなりました。3C分析を行う中で、経営理念という軸を持つことの重要さを理解することができたように思います。

5分という短い時間でも様々な業種の現状や課題を知ることができて、とても興味深かったです。資料の構成や見せ方、メリハリのある話し方など、真似したい、取り入れたいと思えることが沢山あったことは収穫でした。

チームビルディングとなる、ビブリオバトル

最後はビブリオバトルです。チームで1冊を選び、5分で紹介し、発表を聞いた人が「読みたくなった本」を投票してチャンピオンを決めるゲームです。本への興味も湧き、組で準備して話し合う機会を作ることでチームビルディングになります。

私から4月に紹介したのは、下記の10冊。各組の中でまずビブリオバトルをし、1冊を選び、5月に発表いただきました。経営学やマーケティングに関わるこれらの本、どれもお勧めです。

コトラーのB2B

BtoBマーケティング偏差値 

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー

マーケターのように生きろ

ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学 

ひらめかない人のためのイノベーションの技法

情報を活用して、思考と行動を進化させる

広告コミュニケーションの総合講座2018

「売る」から「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義

4チームが選んだのは、偶然にも『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』と、『ひらめかない人のためのイノベーションの技法』の2冊。しかし同じ本でも、表現の仕方は全く異なり、寸劇もあり、コントもあり、工夫の成果とチームワークの良さが伝わってくるものでした。

優勝したチームは、『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』。何と1期の優勝と、同じ本です。かなりインパクトがある本ですね。

 

淡路島での研修は、ビジネスだけでなくSDGやウェルビーイングも考える内容が入っています。私も講義の前後に少し参加させていただきました。地球環境の問題、耕作放棄地をよみがえさせる自然農法、禅体験など、目を開かされるものがたくさんありました。鳥の声、カエルの鳴き声、風の音が豊かで空気が美味しい淡路島。受講生の皆さんも、多くの気づきや視野の広がりを実感したと思います。

 

そして、共通体験を通じて結束し、相談できる仲間ができたのは、きっと財産になります。ロールモデルが周りにいない、幹部候補として相談できる人がいないという悩みを持つ女性社員のお話を聞くことがあります。組織のどのような場にも女性の存在が必要であり、決裁権のある地位に30%以上がいるべきと私は信じています。イノベーションを生むには、多様な視点が重要です。今年の国際女性デーでも、企業における女性活躍のメリットとは?として、PASONAフォーラムでお話ししました。

第三期のプログラムは、10月から開催です。また新たな出会いがあること、楽しみです。

 

ミライフでは、マーケティング、ブランディング、広報、情報収集など、様々な企業研修を行っています。ご興味のある方はお問合せ下さい。