「2025年のトレンドで成功する広報戦略」-注目のヒット予測100を徹底分析!

毎年恒例となっている「2025ヒット予測100」は、株式会社日経BPが発表する注目の企画です。このランキングは、翌年以降のトレンドや社会現象を予測するもので、多くの業界関係者が注目する指標となっています。選出されたトレンドや商品・サービスは、次の3つの基準をもとに厳選されています。

  • 売れ行き
    売上やシェアの拡大がどれほど見込まれるか、人々の注目を集めるポテンシャルがあるか、そしてその人気がどれだけ持続する可能性があるかを評価します。短期的なブームではなく、持続的な市場形成が期待できるかどうかが鍵となります。
  • 新規性
    これまでになかった技術や斬新なアイデア、独自の販売手法が取り入れられているかを重要視します。この新規性が消費者の心を掴むだけでなく、市場全体に新しい視点をもたらすかどうかがポイントです。
  • 影響力
    その商品やサービスが業界全体や社会にどのような影響を与えるかを考察します。他社が追随するほどの革新性を持つか、あるいは従来の価値観や生活スタイルを覆す可能性を秘めているかが注目されます。

今年のランキングに挙げられた商品やサービスを見てみると、革命的な利便性やAI・デジタル技術が重要なテーマとして浮かび上がってきます。人々の日常生活を飛躍的に快適にする製品やサービス、そしてAIを活用して新しい価値を生み出す技術が多く含まれ、2025年がさらなる生活変革と技術進化の年になることを予感させます。

※今年1月にこのブログでご紹介した「2024年のマーケティングトレンド予測と広報PRの戦略」もぜひお読みください。この記事で取り上げたタイパは、当然のトレンドとして2025年も継続していくと思われますし、没入感もよりリアル世界と結び付きが強くなって継続していくと考えています。

注目すべきトレンドをピックアップ

「2025ヒット予測100」には、広報やPR活動に影響を与える可能性の高い、注目のトレンドがいくつか挙げられています。その中から、特に関心を引く商品やサービスをピックアップし、広報視点で解説していきます。

【注目トレンド1】脳サポート

膨大な情報が飛び交う現代社会では、必要な情報をいかに効率よく整理し、活用できるかが求められています。その中で、「脳サポート」として注目される商品やサービスが次々と登場しています。今回のランキングでは、情報処理やコミュニケーションを支援する革新的なツールが高く評価されました。これらは、AI技術を駆使して個々の生活スタイルに合わせたサポートを提供し、日常の利便性を大きく向上させる可能性を秘めています。

「肩掛けプライベートAI」(1位)
肩掛けタイプのAIデバイスが注目されています。このデバイスは、膨大な情報を処理し、ユーザーに必要な情報をピンポイントで届けることを目的としています。スマートフォンやスマートウォッチの次世代を狙う商品で、肩に掛けるスタイルという新しいデザインが特徴的です。まだ市場には普及していませんが、ビジネスシーンでの情報整理や日常生活でのパーソナルアシスタントとしての活用が期待されています。広報活動では、「情報の洪水からの解放」といった明確な価値を伝えることが鍵となりそうです。

「サブスクスーパーバンドリング」(2位)
異なるジャンルのサブスクリプションサービスを一つにまとめた「スーパーバンドリング」が注目の的です。たとえば、音楽ストリーミング、動画配信、ニュース購読、さらにAI支援ツールを組み合わせて月額料金を提供するようなサービスが代表例です。ユーザーにとっては、コストパフォーマンスが高いだけでなく、複数のサービスを個別に管理する手間が省ける点が魅力です。広報では、具体的な利用シーンや「これひとつでOK」という利便性を訴求することで、ユーザーの関心を引きやすくなるでしょう。

「Jiffcy(ジフシー)」(10位)
リアルタイムトークができる新しいコミュニケーションアプリとして、独自の存在感を放っています。このアプリの特徴は、電話のように相手を呼び出して、相手が応じると入力した文字が1文字ずつ変換前から表示されるリアルタイムトーク機能です(特許取得済)。連絡ツールは、携帯メールからLINEが主流になりしばらく経ちますが、Z世代では「LINEではなくSNSのDMをつかう」という人が多数存在しています。その背景として、LINEの「既読スルー問題」が指摘されていました。
そこをカバーするのが、このジフシーです。「コロナ禍を経て、離れていても対面に近い本物のコミュニケーションができるSNS」として、既にZ世代、α世代の学生を中心に多くの方に使われているようです。開発は穴熊というスタートアップ企業が手掛けている点も面白いです。Z世代+10歳ぐらいの私でも、友人とのテキストメッセージのやりとりは、打ち込み速度と画面に反映される速度に時差が生まれてしまい、お互いに会話のテンポが乱れるということが、しょっちゅう起こっています。白熱しそうな友人との会話は、これからはジフシーでやろうと思います。

「脳サポート」というテーマは、単なる技術革新にとどまらず、私たちの生活に新しい価値をもたらす可能性を持っています。これらのサービスは、情報処理の負担を軽減するだけでなく、人と人とのつながりをより深く、スムーズにするための一助となるでしょう。今後、普及が進む中で、これらのツールがどのように私たちの生活を変えるのか、引き続き注目していきたい分野です。

【注目トレンド2】サードプレイス

家庭でも職場でもない「第3の場所」に人が集まり、共通の趣味や目的を共有する場として注目されています。今年のランキングでは、以下の2つが特に興味深いトレンドとして挙げられています。

「ポーカー」(7位)
ポーカーは「同じ趣味を持つ人々が出会い、交流する場」として人気が拡大しています。日本ではギャンブルとしての印象が強いポーカーですが、ここでは健全なコミュニケーションツールとして再定義されています。特に、戦略や心理戦を楽しむ知的な要素が、多くの層に受け入れられているようです。広報やPR活動では、ポーカースポットを単なる娯楽施設ではなく「人と人をつなぐ場」として位置づけることで、新たな集客層を獲得できる可能性があります。

「こどもでぱーと」(17位)
子ども向けの施設を一つにまとめた複合ビル「こどもでぱーと」は、親子双方にメリットのある空間設計が特徴です。子どもには多様な学び場を提供し、親には情報交換の場として活用できるカフェやピラティス教室などが用意されています。このような「親子の居場所」としてのサードプレイスは、子育て世帯の新しい生活スタイルを提案するものといえます。広報活動では、親子それぞれの視点から価値を訴求し、地域コミュニティとの連携を図る戦略が効果的でしょう。

【注目トレンド3】ゆるつら

「ゆるつら」とは、「楽をしたいが、それなりにやっている実感も欲しい」という相反するニーズを満たすトレンドを指します。このテーマの中からは、以下の3つの商品・サービスがランクインしています。「BASE FOOD」のヒットなど、完全栄養食が数年前からトレンドであることと、タイパ意識の高まりにより「手っ取り早くそれなりの効果を得られる」商品サービスが注目されていることがうかがえます。

「ファスティングバー」(5位)
サンスターが提案する“食べるファスティング”という革新的なコンセプトが特徴です。一般的にファスティングといえば一定時間食事を断つことを指しますが、近年は「プチ断食」というワードが一般化するほど、手軽で気軽にやりたいというニーズの高まりを感じます。「chocoZAP」など、無理なく続けられるフィットネスブームとの親和性も高いといえます。

「クックイック」(11位)
セブンイレブンが開発した冷凍食品シリーズで、鍋に入れて火にかけるだけで料理が完成する手軽さが特徴です。コロナ禍で冷凍食品が再注目され、家事の効率化を求める消費者のニーズに応える商品として、今後さらに普及が期待されます。

「ピックルボール」(14位)
アメリカ発祥の「ピックルボール」は、テニスやバドミントン、卓球を融合した新しいスポーツです。コートはテニスコートの1/3程度の面積で、軽いラケットやスピードがでにくいボールなどの特徴があり、年齢、性別、運動神経の差も問わず、参加ができるとされています。近年、モルックやフレスコボールなど、“マイナースポーツ“と呼ばれる新しい競技が注目されていますが、アメリカでは最も成長しているスポーツとして注目されているそうです。日本でも、全国でイベントの開催が相次ぎ、専用コートができたり、専門店ができたり、盛り上がりを見せています。日本では、「サードプレイス」としての注目度も高いですね。

「ゆるつら」関連のサービスは、無理なく続けられる点を強調することで、「頑張りすぎず、それでも得られる満足感」を提供する新しい価値を提案しています。昭和生まれの体育会系の私としては、「辛いけど頑張る!」の精神も捨てがたいですが、広報視点では、時代に即した「無理なく続けられる」メッセージを押し出すことが成功の鍵となるでしょう。

「2025ヒット予測100」を広報戦略に取り入れよう

「2025ヒット予測100」のトレンドは、PR活動に革新をもたらす可能性を秘めています。特に「脳サポート」や「ゆるつら」のような新しい生活支援技術は、広報活動においても大きなインパクトを与えるでしょう。これらのトレンドをPRに組み込むことで、ただの商品宣伝にとどまらず、消費者の心に響く価値を提供できるようになります。

このように、トレンド予測に基づいた戦略を立て、未来を先取りすることがPR活動の新たな強みとなります。2025年はさらなる技術革新が進む年でもあり、これらの進化を広報戦略にどう活かすかが鍵となります。消費者の生活スタイルを豊かにする製品やサービスは、時代を先取りしたPRを通じて、企業のブランド力を大いに高めることができます。

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