中小企業の広報が最初に読みたい3冊:1000冊超え読書家のPRマーケターが厳選!

広報PRは、担当者以外には実務が見えにくく「どんな仕事?」と聞かれることの多い職種です。広報の担当になったが、何から始めてよいのか戸惑ったという話もよく聞きます。

そんな時、まず参考にしたいのが書籍です。PRに関する書籍は色々ありますが、対象読者は、大きな企業の広報担当だったり、個人事業主だったりと、書籍ごとに明確に設定されています。本を選ぶ際には、自分の状況と似た読者設定のものを選ぶのがポイントです。

この記事では、これまでビジネス書を中心に1000冊以上を読破、PR本は大体全部読んでいる(!)ミライフ森が厳選した「中小企業の広報担当者に、ぜひ読んで欲しい基本の3冊」をご紹介します!

1.「PRの教科書」の新定番! 「サニーサイドアップの手取り足取りPR」

30年以上の実績を持つPR会社の業務マニュアルを書籍化した1冊です。2021年発刊で、最新の「PRの教科書」といった感じです。

  • PRの全体像をつかみたい
  • どんな業務があるのか、具体的にイメージしたい
  • とりあえず「最初の1冊」を探している

という方におすすめです。基本的な考え方から、多様な最新PR手法まで、簡潔にわかりやすく、網羅されているので、本書で広報PRの全体像を掴んだうえで、自社のビジネスの状況や人員、予算などにあわせて、何から始めるか検討すると良いですね。

個人的には、”メディアプロモート”について他書籍にはない豊富な具体例(メディアプロモートチームの1日のスケジュールから、テレビや新聞・雑誌のヒアリングシートサンプルまで!)に「さすがPR会社」と感心しました。”メディアプロモート”とは、PRしたい情報を紹介してもらえるようメディアに働きかける活動のことで、PR会社の業務で大きなウェイトを占めています。専門会社ならではの日々の奮闘ぶりを想像できました。

2. 広報PRの奥深さを感じる「ナラティブカンパニー―企業を変革する「物語」の力」

戦略PRの第一人者として有名なパブリシスト、本田哲也氏の近著。広報PRの持つ大きな可能性にワクワクでき、モチベーションを高めてくれる1冊です。

ナラティブとは「物語」「話術」「語り」といった意味の言葉。本書では、ニューノーマルの今の時代こそ、「企業と生活者が共に紡ぐ物語」が企業価値向上に必須であることを、ナイキ、ソニー、アマゾン、メルカリなど豊富な事例とともに解説しています。事業の根幹から再定義するような重要な役割を持つのがPRです。ミライフでも、「広報は経営戦略」という視点で、いつも顧客企業をご支援しており、非常に共感できました。

概念だけでなく、企業に導入する際の5つの具体的なステップも書かれています。広報担当者だけでなく、経営陣にも読んでもらい、自社はどのような「物語」を伝えたいのか、どのような広報活動を目指すのかなどを議論し、実践するきっかけにしてください。

3. ニュースをつくる!「共感PR 心をくすぐり世の中を動かす最強法則」

最後は、効果的な情報発信を行うためのPR視点を教えてくれる「共感PR」です。2017年と数年前の出版ではありますが、共感を得る情報発信のコツが、「8×3の法則」として丁寧に解説されており、特に、ニュースリリースを作る際にとても参考になります。

「8×3の法則」とは

  • 新規性、優位性など8つの性質
  • 社会、メディアなど社外の3つの視点

で整理されたニュースの切り口のことで、シンプルで、どんなビジネスでも当てはめまる法則になっています。

良い商品・サービス、素晴らしい会社でも、発信しなければ何も伝わりません。どんな風に知ってもらいたいか?誰に伝えたいか?など、情報を発信した後の「広がり」をイメージしながら、広報PRを考えることを教えてくれる1冊です。

<過去記事リンク>書籍「共感PR」紹介:ニュースは「ある」ものでなく「つくる」もの

 

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