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成功するインスタグラム運用における重要ポイントとは?
近年、マーケティングコミュニケーションにおける認知獲得の手段として「インスタグラム運用」の需要が高まり、数多くの企業や個人がその運用ノウハウやテクニックを学び始めています。しかし、12年以上にわたりSNSのコンサルティングを続け、インスタグラム運用代行を手掛けてきた立場から言えば、インスタグラム運用の本質は単なる「テクニック」や「ハック」といった表面的なスキルに留まりません。むしろ、他社にはない独自の視点や情報、商品・サービスそのもののオリジナル性が最も重要であり、これこそが成功するインスタグラム運用に欠かせない要素だといえます。
テクニック論に偏重しがちな昨今のインスタグラム運用
インスタグラム運用では、投稿のタイミングやハッシュタグの選定、リールやストーリーの活用といったテクニック論がもてはやされています。確かに、これらはアルゴリズムに沿った投稿拡散の可能性を広げるために有効な要素です。しかし、インスタグラム運用をマーケティングコミュニケーションに活用するという視点から言えば、「再現性が高いテクニック=誰でも実践できる内容」という側面もあるのです。このような汎用的なテクニックにいくら力を注いでも、他社との差別化にはつながりにくく、すぐに埋もれてしまうリスクが伴います。
むしろ、ユーザーが本当に求めているのは、テクニックを駆使した投稿ではなく、その企業やブランドの「らしさ」が伝わるオリジナルなコンテンツです。例えば、飲食店のアカウントであれば、お店の魅力や提供される食事へのこだわり、シェフやスタッフの姿などを含めることで、ブランドの「温かみ」や「こだわり」を表現できます。単なる料理の写真だけでなく、食材への想いや店舗の雰囲気を伝えることで、ユーザーはそのブランドの価値観を理解し、共感することができるのです。
こうした投稿は、表面的なテクニックを超え、企業の真の魅力が伝わるため、ユーザーにとって印象に残りやすくなります。また、コンテンツがユーザーの共感を呼ぶことで、フォロワーとの信頼関係が深まり、長期的なエンゲージメントにつながる鍵にもなります。
また、インスタグラムは特にBtoCの領域で注目されやすいこともあり、「バズらせてほしい」というご依頼も頻繁にいただきます。しかし、バズのような一時的な盛り上がりは、必ずしも長期的なブランドの成長や信頼構築に結びつくとは限りません。特にBtoBの企業であれば「認知拡大」というよりも「専門性の発信」に重点を置く必要があり、短期的なバズよりも確かなフォロワーとの信頼構築が重要です。
そのため、バズだけを目的とするのではなく、「何を目指しているのか」「誰に何を伝えたいのか」を考えることが大切です。実際にインスタグラム運用代行を依頼していただけるお客様に、「目的は何ですか?」と問いかけると、驚かれる方も多く、真剣に考えたことがないケースも少なくありません。この一歩が定まってこそ、ブランドの本質を発揮し、他社にはない個性を生かす投稿が可能になるのです。
このような真のインスタグラム運用を行う上で重要な、心構えとも言えるポイントを4つ、インスタグラム運用代行を多数手がけてきた私の目線で、ご紹介します。
①クライアントへの深いヒアリングで「独自の視点」を引き出す
私自身もインスタグラム運用代行を長年請け負ってきた経験から、運用の本質は「いかにクライアントの独自性を引き出すか」にあると確信しています。実際の業務では、クライアントの企業や商品、サービスの特長を十分に把握するために、かなりの時間をかけてヒアリングを行います。そして、マーケティングのフレームワークも用いつつ特長を引き出し、発信すべきコンテンツを明確にし、その上でコンテンツを作成していきます。
このプロセスを通じて、クライアントが持つ独自の価値を明確にし、それを最大限に活かすための戦略を構築することが可能になります。企業やブランドの強みや独自の魅力をインスタグラムを通じて発信することは、表面的なテクニックや一時的なアルゴリズムの流行には頼れない、貴重な資産となります。
また、この過程を通じてクライアントとのコミュニケーションを深めることで、運用方針やメッセージの一貫性が保たれるため、企業の「顔」となるインスタグラムの投稿もより説得力が増します。クライアントとの密な協力体制を構築し、企業の本質的な価値を投稿に反映させることで、インスタグラム運用の真の効果が発揮されるのです。
②アカウントの方針と立ち位置を明確にする
インスタグラム運用を始めるにあたり、「アカウントの方針や立ち位置を明確にすること」も大切なポイントです。インスタグラムはただの情報発信の場ではなく、ユーザーに企業の価値観や姿勢を伝える「ブランド体験」の場でもあります。ターゲットとするユーザー層や、伝えたいメッセージを明確にすることで、アカウントに統一感が生まれ、フォロワーとの信頼関係が築かれます。
そのためには、「誰に何を伝えるのか」「インスタグラム運用の目的は何か」といった基本的な戦略をしっかりと定めることが不可欠です。たとえば、あるファッションブランドがターゲットを20代の若者に設定している場合、彼らが求めるトレンドやライフスタイルを意識したコンテンツを制作する必要があります。具体的には、流行のスタイルを取り入れたコーディネート例や、ユーザーのインスピレーションになるようなライフスタイル提案を投稿することが考えられます。
テクニックはその基本方針の上に積み重ねる要素に過ぎず、目的やメッセージがぶれると、フォロワーにとって魅力的なアカウントとはなりません。例えば、若者向けのコンテンツと異なる高級ブランドの商品を突然紹介するような一貫性を欠いた投稿を行った場合、フォロワーは混乱し、ブランドに対する信頼感が揺らぐ可能性があります。持続的にフォロワーとの関係を築くためにも、ブレない運用方針を持つことが鍵となります。
③アルゴリズムに振り回されず、オリジナリティを保つ
インスタグラムのアルゴリズムは頻繁に変わるため、それに振り回されると安定した運用が難しくなるのが現実です。例えば、直近ではリール動画が特に注目されていた時期があり、多くのブランドがこぞって短い動画を投稿しました。しかし今後アルゴリズムが変わり、静止画の投稿が再び注目を浴びると、リール動画の盛り上がりは影を潜めてしまうこともあります。このように、常にアルゴリズムに翻弄されていると、運用方針が定まらず、フォロワーの期待に応えることが難しくなるのです。
また、インスタグラムの性質上、一度話題になったコンテンツや手法は瞬く間に広まり、同じような投稿が溢れる「ミーム化」が進んでいきます。たとえば、特定のダンスやチャレンジが流行すると、同じ動きやスタイルを真似した投稿が数多く見られ、最初は話題を集めたとしても、次第に新鮮味を失い、ユーザーは飽きてしまう可能性があります。このような状況で他社と同じ手法やトレンドに乗るのはナンセンスであり、かえってユーザーに飽きられる可能性もあるでしょう。
そこで重要なのが、アルゴリズムの変化に影響されない独自の視点を持つことです。インスタグラム運用の本質は、他にはないオリジナルのコンテンツを発信し、目の前のフォロワーを大切にすることにあります。短期的なテクニックに囚われず、自社のブランドイメージやメッセージを貫きながら、信頼を築いていくことが長期的な効果につながります。
④ひたすら発信し、数値をもとに改善を繰り返す
SNS運用は、ひたすら発信し続け、得られたデータをもとに改善を重ねることで初めて成果が現れます。インスタグラムも例外ではなく、コンテンツに対するフォロワーの反応を見ながら、改善を繰り返すことが成功の鍵です。
運用の改善には、定量的なデータと定性的なフィードバックの両方を活用していくことが重要です。たとえば、投稿後に得られる「いいね」やコメント、保存数、リーチ数などの定量データは、投稿内容がどの程度ユーザーに響いているかを測る指標となります。同時に、フォロワーからのコメントやDMで寄せられる意見や感想などの定性的なフィードバックを通して、フォロワーが抱く企業イメージや投稿の印象を深く理解できます。
こうしたデータとフィードバックを組み合わせると、どのコンテンツが強い共感を呼んでいるのか、逆に改善が必要な要素は何かが見えてきます。たとえば、リール動画のエンゲージメントが高く、静止画投稿があまり反応を得ていない場合、動画を中心にした投稿戦略が有効と考えられるでしょう。
また、コメントで「分かりやすい」「親しみが湧く」などポジティブなフィードバックが多い投稿を分析すれば、今後も共感を呼ぶメッセージやトーンの方向性を強化できます。このように、データとフォロワーの反応をもとにコンテンツの質やメッセージの伝え方を調整し、ユーザーにとって価値あるアカウントを作り上げることができるのです。
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