お茶の間にリーチする広報とは?〜関西広報100研究会 × 広報勉強会@イフラボ合同イベント

今回は、ミライフ西山裕子が代表の「関西広報100 研究会」のスペシャルイベントのレポートです。東京の「広報勉強会@イフラボ」と、西山とのご縁により、11月25日(月)に特別企画の合同イベントが開催されました!

撮影:ティセ・アート 三島ちせ(関西広報100研究会 会員)

会場は株式会社ミルボンの中央研究所。当日は、「関西広報100 研究会」会員でもあるミルボン基礎研究グループ 川村拓哉さんに、研究所の見学ツアーも案内いただきました!川村さんからは「関西広報100研究会には入会したばかりですが、皆さんがメディアの方と積極的に情報交換し、日頃から良い関係を築いているのを目の当たりにし、広報の基本は“信頼&人間関係”ということを実体験できています。関西にこういう団体があり、他企業・他業種同士で連携できることは大変意義があると思います」という力強い挨拶もあり、イベント冒頭から、会場は非常によい雰囲気に。

研究成果を説明されているのは、ミルボン川村さん!
ミライフ西山から冒頭のご挨拶

テレビ取材に奔走する広報担当のリアル!「広報ここだけの話」

研究会恒例の「広報ここだけの話」では、会員2社からテレビの問合せや取材で戸惑ったこと、驚いたことを共有。番組ごとに取材手法、制作スケジュールなどが大きく異なるのがテレビの現場です。テレビの取材は、ほとんどの企業にとって数少ない機会ですので、このような体験談を聞けるのも広報の会ならではです。いざ自社の取材の時にも、しっかり目的や段取りを確認し、よりよい対応を実現したいですね。

「お茶の間にリーチする広報でレジェンドに!」イフラボ長沼さん

メインプログラムその①は、イフラボ主催の長沼史宏さん(アステリア株式会社 広報・IR室長)の講座。イフラボは「お茶の間にもリーチする露出戦略から逆算した広報活動」をテーマに2017年1月にスタート、約100回開催、延べ3,000人以上のPR担当者が参加されている、東京で注目の広報勉強会です。長沼さんは自社広報という本業のほかに、一般社団法人ブロックチェーン推進協会 広報部会長 兼 事務局長、イフラボ主催(全講座、講師も長沼さん!)、さらに、個人事業で複数企業の広報支援も手掛けているとのこと。「いったいいつ寝てるんでしょうか!?」なご活躍です。

イフラボ主催 長沼史宏さん

長沼さんからは、広報担当が「今すぐ出来ること」と「時間をかけて少しづつ具現化すること」の2つの観点で解説いただきました。広報担当が率先して動き“レジェンド”となる成果をつくり、広報の可能性を活用できる組織になろう!というエネルギーに溢れたお話に、参加者一同メモをとる手がとまりません。

強調されていたのは「会社の規模・業種問わず、新聞やテレビに出るチャンスはある!」ということ。そのためには、メディアの“癖”を知りチャンスを見つける必要がありますが、長沼さんは新聞・テレビ・ネットあらゆるメディアを見ながら、いつも「なぜ、これがニュースになったのか」を考えているそうです。

例えば、少し前まで「テレワーク」の話題はニュースになりやすかったですよね。そのようなニュースになりやすい「文脈」、この先のトレンドに気付くために、長沼さんが実践している様々な手法も惜しみなく伝授いただきました。

自社が伝えたい情報だけではなく、メディアの向こうの「お茶の間」の興味と、自社を関連づけてこそ、取材が途切れなく舞い込む力強い広報が実現すること、その積み重ねが、中長期的に自社の社格すらあげる“企業広報”につながることなど、改めて広報の力を再確認できる講義でした。

ミライフでも、自社では気づきにくいお客様の宝を見つけ、世の中の「文脈」と結び付け、丁寧に発信していくことをご提案するように心がけています。「ニュースはあるものではなく、つくるもの」という基本を忘れず、お客様のビジネスを加速する“レジェンド”を積み重ねていきたいですね。

テレビに雑誌…メディアの本音がわかるトークセッション

「月刊人事労務」太田編集長
MBS「ミント!」報道部記者 大西さん

メインプログラムその2は、株式会社日本人事労務研究所「月刊人事労務」編集長 太田雅世さん、毎日放送「ミント!」ご担当 報道部記者 大西亜雅紗さんのお二人をメディアゲストとしてお迎えし、トークセッションでした。ミライフ西山がファシリテーターをつとめ、長沼さんにもご参加いただきながら、「メディアの気持ちを知る」ために、様々なお話を深堀りしました。

「月刊人事労務」太田編集長には、経営者を主な読者とする専門誌ならではの視点を様々な事例で解説いただきました。例えば、「働き方改革」に関するリリースであれば、

・制度の紹介だけでは記事にならない(before→afterが必須)

・afterは「その結果、どのように経営の役に立つのか」があると興味を持つ

・さらに、定性定量の両⽅の結果があると嬉しい(例えば、従業員のモチベーションがあがった(定性)/ 企業業績が向上した(定量)など)

「そんなリリースだと、いい記事にできそうだなとわくわくしますね」と優しくお話くださいました。

毎日放送の大西さんからは、夕方のニュースを長く担当されている報道記者として、報道現場のリアルを色々と共有いただきました。「4分のニュースには少なくとも4時間の取材が必要。よりよく見せようと思うほど、数秒の映像にも時間がかかるんです」というお話も、テレビ取材を経験しないと知ることができない”リアル”のひとつです。

大西さんの取材方針は「見た方の役に立つものを作りたい」ということ、そのために、とにかく“ネタ”探しの毎日だそうです。企業からも、ニュースリリースが山のように届きますが、経済担当の記者の方ができるだけ目を通し、傾向ごとにまとめながら”ネタ”探しの参考にしています。もちろん、その際に見ているのは”リリースタイトル”。もっともっとタイトルに魂をこめないといけませんね!

このセッションでは、会員2社から自社製品(アジャイルウェア 「議事録Webサービス“GIJI”音声認識機能」、いづみ企画「1秒で圧縮できる圧縮袋“PETAKO”」)の紹介があり、それについてメディアゲストお二方から、どんなストーリーなら担当媒体で紹介できるかアドバイスをいただく、という一幕もありました。

その後は、恒例の懇親会へ。メディアゲストや講師も交えて、楽しい歓談の時となりました。今後も、様々な企画を予定している関西広報100研究会、入会は紹介制です。ご興味ある方は、関西広報100研究会のHPから、ぜひお問い合わせください。